相聞歌
大切と言って貰える歓びは薄曇り晴れる満月のごと
満月の欠けたることの必然に満ちゆく想い怖さ溢るる
引き出しの奥の奥の奥
折れ曲り近藤恭子が5、6枚辞表をたたきつけた会社の
糸くずとともにポツンと貝ボタンお気に入りシャツはもうそこに無く
パリパリ、ポリポリ
漬物のない白飯は耐えられぬ我が家のオトコ口を揃えて
三年目やっと我が家の味となり手を抜けば駄々をこねる糠床
浅漬けに曲がり胡瓜がよく似合う母の畑は今年も元気
曲がったり太すぎたりする胡瓜たち吾ピクルスに君浅漬けに
浅漬けに曲がり胡瓜がよく似合う母の畑は今年も元気