ウタ日記

浮遊することばと追いかけっこ

ポプラ

萌から銀杏並木はへ黄一色 ブルーが空へ溶け出したのだ

 

赤門の銀杏並木の燃ゆる頃北のポプラは枯れ木になりぬ

 

赤門の銀杏並木が燃える頃吾踏みしめるポプラの落ち葉

 

果てしない夢は努力に花開くトゥーランドットを舞う氷上に

 

果てしない夢は努力の上に咲くトゥーランドットを舞う氷上に

 

宵の月花はうららか隅田川水辺に遊ぶ思い思いに

季節は冬へ

木枯らしに背中を押され駆け込んだ汗の吹き出す車内の常夏

 

日曜の朝手回しで珈琲を挽いていた爪はながくて四角

 

 

 

 

探し物

ああここに忘れた頃にひょっこりと馴染んだ指輪バッグの底に

 

傷まみれ通勤鞄が遺されし父去る実家の居間にポツンと

 

 

 

 

 

 

ミドリとしろ

霧の中茶の花の白は慎ましく新茶の青の力強さよ

 

葉に埋もれうつむきかげん白い花茶にも花有りつぶらな実もなる

 

 

 

 

 

明け方に乾いた咳で目が覚める明星と白湯に心を委ね

 

この活字あの装丁も好きだった本を捨てるは心も捨てる

 

 

微かな

気配ほどされど確かにそこにあるオーケストラのチャイム一音

 

今日もまた玄関チャイムも鳴らなくて独りとなった母の訴え